Published 12月 9th, 2016 by

今年の8月、日本とタイの企業が両国間で自社の事業をアピールするイベントが開かれました。タイと日本を拠点するベンチャー企業が集まり、両国の大手企業に事業内容をPRするという内容です。

オンライン決済サービスをはじめとするベンチャー8社が参加し、タイは国を挙げてベンチャー育成に力を入れていることが分かりました。資金援助も積極化しており、ベンチャービジネスの活性化が期待できます。イベントに出席したタイ科学技術相のピチェート氏は「スタートアップの創造力がタイの新しい経済成長の原動力だ。日タイ企業は双方の得意分野を補完しより成長してほしい」と述べ、今後の成長を見越していることがわかりました。

また、大企業側からもタイ住友商事社長の幸田昌之氏は「有望なサービスや顧客網を有するスタートアップとの事業拡大の機会が見込める」と期待を込めた。今や多くの企業がグローバル化していく中、ベンチャー企業もグローバル化を図り、成長し経済的効果を与えることが期待されています。両国の経済成長において、非常にプラスなイベントとなったと思われます。

両国間にプラスの影響を与えるニュースとして注目されたのが、8月25日ヤマトグループが来年にタイ宅配に参入することを発表したというニュースです。タイの素材最大手サイアム・セメント・グループとの合弁会社を立ち上げ、2社の実績と技術の融合によりタイ全国での小口配送ネットワークの構築を目指します。サイアム・セメント・グループは資材や梱包材などでタイ国内の事業者向けの流通網に富み、株式時価総額においてタイ上場企業のトップ5に入る有力企業です。「クロネコヤマトの宅急便」のノウハウを合わせることで、スムーズな事業展開ができると見込んでいます。このように、日本とタイの産業は、互いのいいところを活かし協力し合っています。企業間の競争が激化していく一方で、再度様々な企業との連携を図ることが重要だと思われます。

Published 12月 5th, 2016 by

東南アジアの中でも旅行客が多い国としても知られるタイ、今年の5月も旅行客が増え、タイに経済的効果が現れました。タイ観光スポーツ省の発表では、5月にタイに訪れた外国人は前年同月比7.6%増の247万人とされています。最も多かったのは中国人で前年同月比10.6%増え、73・9万人、次にマレーシアの30万人、インド12.9万人、ラオス11.6万人と続いています。やはり、近隣の国からの旅行者が多く、東南アジアの富裕層にも親しまれていることがわかります。日本は前年同月比から2.7%減ったものの約10万人の人が訪れています。歴史的建造物やグルメ、観光地などが多くあるタイにとって、旅行産業は欠かせないものであり、経済を大きく左右するものでもあります。タイの交通の便や、土地の発達がすすむにつれ、旅行者も増えてきています。まだまだ、発達しておらず危険なエリアはあるものの、日本人も行きやすい環境が整ってきています。

もちろん、タイの産業は旅行だけではありません。タイ工業連盟自動車部会がまとめた5月のタイ国内の自動車生産台数は前年同月比24.7%増の16万8394台だったと発表しています。内訳は乗用車が5.8%増の6万8984台、また1トンピックアップトラックが43%増となる9万6888台などです。1月から5月の生産台数は乗用車が前年同期に比べて4.2%マイナスの31万5733台、また1トンピックアップトラックが10.2%プラスの48万7596台など、合計で3.8%増、81万3505台としています。国の発展とともに、自動車の技術も発展しており、高い経済効果を生み出しています。特に、トラックの増加率は目覚しく、使用する人や企業が増えていることが一目でわかります。乗用車も5月の数値で見ると増えており、家庭に乗用車が普及しつつあることが分かります。また、現在ではタイに工場をおく海外の自動車企業も増えており、様々な自動車メーカーがタイに注目をしています。日本の自動車産業も負けないよう、技術の発展を急ぐとともに、海外への流通をさらに増やしていくことが重要です。

Published 9月 20th, 2016 by

米配車アプリ大手ウーバー・テクノロジーが、タイ・バンコクでバイクタクシーサービスの試験運用が開始されたと発表されました。バイクタクシーサービスは、ウーバーでは初となり、バイクの後部座席に顧客を乗せて目的地まで運行します。バイクタクシーサービスの名前は『Uber MOTO(ウーバーモト)』。このバイクサービスを利用すれば、交通渋滞に関係なく、目的地までスムーズにたどり着けるといわれています。運賃は、基本料金10バーツ+1km当たり3.5バーツ。1分当たりでは0.85バーツになります。支払いは後払いになるため、目的地に着くと現金またはクレジットカードで支払います。

タイ・バンコクでは、バイク常乗用での運転手のヘルメット装着が義務づけられています。しかし、ウーバーではドライバーが利用者のヘルメットを用意しているので安心です。

サービス開始に伴い、3月15日まで各ユーザー当たり2回までは無料で乗れるサービスを実施。試用運転期間中なためサトーン、サイアム、シーロムエリアと対象範囲が限定されていますが、バイクタクシーがポピュラーなタイ・バンコク、ますますウーバーの活躍が見られそうです。ただ、ライバルであるGrabが既に同様のサービスを提供しているとか。そのため、今後はウーバーとGrabの競争率が一層激しくなりそうだといわれています。

現在、ウーバーの提供はタイ・バンコクの一部の地域だけですが、エリア拡大も視野に入っているといいますから、今後はどんどん拡大し、いろんなところでウーバーが使えるようになるでしょう。4月の段階では、インドネシア・ジャカルタでも配車サービスを開始したと発表しています。もともと、インドネシア・ジャカルタではウーバーのサービスが使用されていますが、バイクタクシーサービスははじめて。インドネシア・ジャカルタでは、初乗り運賃は1,000ルピア、クレジットカードまたは現金で、タイ・バンコク同様目的地に到着してから支払うことになります。

Published 8月 19th, 2016 by

法人税の基本税率が3月4日付けで30%から20%へ引き下げられました。今回の改正により、2016年1月1日以降開始の会計年度も恒久的に20%の税率が適用されることになります。対象となるのは会社か、もしくはパートナーシップ法人の所得です。今回の改正は時限措置ではなく、長期的な減税を行うことで、タイ政府が外資系の誘致に力を入れ、国際的な競争力の強化を図ろうという意図があります。

日本の法人税は先進国に比べるととても高いという話を聞きます。確かに法定正味税率は38.01%とアメリカの次に高い税率になっています。しかし日本の稼ぎ頭である大企業の多くは無国籍化していき、税制の抜け穴をうまく利用して税逃れをしている現状があります。これが日本の税制空洞化や財政赤字の原因となっていることは言うまでもありません。資本金100億円以上の大企業の中には法人税等の合計税額がわずか17%台と法定正味税率は38.01%の半分にも届かないありさまです。中小企業の方が高い税率を支払っている逆累進制度を改めることこそ、次世代の日本の経済が成長する鍵になるのではないかと思います。

タイでも日本でも各社の新車販売台数が減少

タイのトヨタ自動車の発表によると、2016年3月の国内新車販売台数は前年同月比2%減の7万2,646台となりました。ブランド別のシェアはトヨタ自動車が29%の1位、2位がいすゞ自動車、3位がホンダ、4位が三菱自動車です。購買力が低迷した背景には2016年1月に排出量基準の物品税が導入されることを見越して昨年末に駆け込み需要があったことがあげられます。また金融機関の自動車ローンの審査が引き締められていることも購買力を鈍化させた原因だと見られています。

日本も新車販売台数は大きく減少しており、2015年度の新車販売台数は東北の大震災以来の500万代割れを記録しています。各社がこぞって新車を投入しましたが、2014年の消費税増税の駆け込み需要の余波が続いているようで、需要が落ち込んでいます。日本の若者の間では車はオジサンの乗り物のイメージがあるようですし、昔のようにドライブデートをするよりもアニメやゲームを楽しむ傾向があるようです。車好きの私としては是非若者に対するイメージアップをお願いしたいところです。

Published 8月 11th, 2016 by

ジェトロは2016年1月、タイ商務省国際貿易振興局と日本の経済同友会とともに、日本・タイ産業経営者セミナーをバンコクで開催しました。セミナーでは、基調講演としてスウィット商務副大臣がタイのサービス産業と日本への期待をテーマにして講演を行っています。タイはサービス分野の質の向上を課題としており、それに対する日本への期待が高いことがうかがわれました。

日本とタイとの経済関係は製造分野に集中する傾向がありますが、2000年以上は知識集約型経済になることが予想されており、サービス経済への投資の動きが起きています。この分野のタイの日本への期待値は高く、高齢化という脅威をサービス産業などの創造へと変貌させた日本からの協力は、タイからも強く期待されています。

現在、タイのサービス産業といえば70%以上が観光業で、この傾向から抜け出そうと政府は国際貿易委員会を立ち上げて、6つの分野に注力しています。まずは医療やウェルネスなどの分野です。タイは疾病治療に強く、サービス精神にあふれた国で、この分野でタイの事業者と組むことで付加価値の高いサービスが提供できる可能性が高いと言われています。こういった分野での日本との提携をタイは待っています。

また、物流企業はタイには数多くあります。タイは東南アジア地域の物流ハブとなる可能性を秘めており、日本企業との提携を望む声は高いものがあります。ホテルた観光業以外のホスピタリティサービス分野も将来性が高いと言われています。この他、日本企業の参入できる分野として注目されるのがエンターテイメント・コンテンツ分野です。

タイではソフトウェア関連事業が充分に育っていません。コンテンツ分野はアジアにおいては日本は牽引役を期待されています。スタジオやラボ、共同企画などに期待が集まっています。これらの分野に食われて、教育産業やエンジニアなどの専門サービスにも日本からの投資や提携、参入が期待されています。

Published 7月 19th, 2016 by

海外産業育成協会は、2016年1月にタイ労働事情シンポジウムを東京で開催しています。法政大学の浅見教授による「タイの労使関係とその政治的背景」についての基調講演のほか、タイで現地法人を運利した経験のある人やタイでの自社の人材育成の経験豊富な人によるパネリストによるパネルディスカッションなども行われています。

日本企業の東南アジア進出は年々加速度的に高まっています。特にマレーシアやタイには進出を希望する中小企業が多く、この2か国は今後、日本企業がグローバル化を進めていくなかで重要な位置を占めると考えられます。その一方で、タイをとりまく環境や政治事情も日々変わってきており、日本企業は今後、タイで優秀な人材を確保するだけでなく、育成・研修なども充分に行って、円滑な労使関係を築いていく必要に迫られています。

タイでは、企業家や投資家がタイの慣習や労働法を理解していないために数々の問題が発生している現状があります。たとえば、タイではコンサルタントが経費削減を理由に法律違反したとしても、タイのことを知らないために、問題を見過ごして、後から大きな裁判事案になるなどのケースが多発しています。労働保護福祉局という労働基準監督署にあたる組織はありますが、ここからの安全衛生に関する告示をそのとおりに実施していない企業も多く存在しています。

タイ労働事情シンポジウムでは、こういした背景を政治状況やタイ独特の労使関係などから説明して、日本企業がタイに進出する際に留意しておきたい点などを講演やパネルディスカッションで伝えています。タイには日本から1980年代から進出している中小企業があります。こういった企業では、現地で人材を発掘して育成して、それによって成功しているところが少なくありません。

現在タイに在住する邦人は5万人近くと非常に多くなっています。タイへ転職を考える日本人は今後も増加する可能性が高く、進出企業の創業にあたっての苦労話などは大いに参考になるでしょう。タイはまだ発展の途上にあり、下位所得層や低所得層の多い国で、労働環境の改善もこれから課題を多く抱えています。

Published 6月 20th, 2016 by

タイの新車販売台数は2015年中盤に前年割れはあったものの、その後好調に推移し、11月では前年比4.6%増の7万6000台、12月では前年比13.3%増の10万の大台に乗せています。

タイのトヨタ自動車によると、2016年1月からの新物品税導入を前にした、駆け込み需要であると推測されています。2015年の通年の販売台数は前年比で9.3%減の80万台を若干割れた台数となっており、ファーストカー減税終了の2013年以来、3年連続で減少しています。車型では乗用車が19.1%減と最も大きく、商用車は2.2%減と踏みとどまっていますが、1トンピックアップトラックは5.7%減となっています。

2015年の通年のブランドでは、レクサスを含むトヨタがシェアトップ33.3%で26万6005台、いすずが14万4295台、ホンダは11万2178台となっています。2015年タイは干ばつと農産物価格下落に伴って消費者の購買力が低下し、家計債務が拡大したことなどが販売台数の押し下げを招いたものと見られています。金融機関の自動車ローン借り入れ条件が厳格化したことも不振の原因です。2016年1月から、排出量を基準とした新物品税が導入されることを受けて、トヨタは駆け込み需要が発生したことを考慮し、2016年の販売見通しを約10%減の72万台と発表しています。

タイは東南アジアの優等生と言われており、堅調に経済成長を遂げてきました。成長によって中間層が厚くなれば社会的に余裕が生まれて政治も安定すると見られていましたが、タクシン元首相を支持する層と反タクシン派との民衆の争いは逆に激しくなっています。

タクシン氏は首相時代の経済政策によって、成長果実である富が既得権集団に集中する傾向が生まれ、弱者の声が政治に反映されにくい状況であったため、不平等感が社会に広まっていました。この格差社会を利用して、人口の半分近くを占める農民に補助金をばらまくなどして支持を勝ち取ってきました。妹のインラック首相も同様の政策で農民の歓心を買ってきた歴史があります。タクシン元首相の強引な政策は、反タクシン派を糾合させて、妥協を許さない雰囲気を生んでしまっています。成長だけに目を奪われ、富の再分配による社会の公平・平等化という目標を見失ってしまったことが根底にあります。今後、タイの政治混乱は、民主主義化のプロセスとしてどのように推移していくか注目されます。

Published 4月 12th, 2016 by

三井住友信託銀行が9月30日に、タイに現地法人を開業することを発表しました。日付は10月28日でした。同銀行がアジアに拠点を作るはタイで4つ目となります。また、タイに拠点を作る日本の銀行の中では同銀行が4番目となります。最初は約60名を配置し、地元の企業や日系企業に対して預金や融資、外国為替等の金融サービスを行います。これは日本とタイの企業への融資事業の拡大を目指していて、5カ年計画で3000億円規模で貸し出すことを目指すとのことです。

タイ等のアジア諸国に日本の銀行が積極的に事業を増やしてゆくことは、非常に賛成です。日本の銀行がこのような現地法人を増やすことは、アジアの経済や産業の復興の流れに乗ることに繋がるでしょう。2014年のタイのクーデターは、中国との関係を深めるとともに、タイの軍事独裁政権の確立に繋がりました。そのため、日本やアメリカはタイとの距離を置いていました。それにも関わらず、このように日本の銀行がタイで現地法人を開業したことは、タイだけでなく、アジアでの経済や産業に関わる上で、かなり積極的な行動だと言えると思います。同銀行のタイ現地法人開業は、日本とタイとの距離を縮めるものになるのは間違いないでしょう。

そしてタイで働く日本人ですが現在5万人を超えておりクーデターの影響で鈍化していた進出、転職も期待が持てるようになっています。(タイ転職ナビ参照)

タイ政府として外資歓迎の向きがある

タイのプラユット首相10月26日に三菱自動車のタイ子会社MMThの社長兼最高責任者である一寸木守一氏ら企業幹部と会談を行いました。今回の会談にはマツダとフォードによる合弁会社オートアライアンスや三菱電機、サムスン電子や米HGSTとシーゲートテクノロジーの幹部が参席していて、タイ政府側はソムキッド副首相、財務相、商務相、工業相らが参席しました。企業側からはバーツ相場や生活のインフラ不足や税制等の改善を求める意見が出ました。それに対して、首相はインフラ整備や労働力の質向上に取り組むと応じ、消費刺激策については家計の債務が増えることを心配している旨を示しました。

軍事政権というと個人的に、独裁的なイメージがあり、聞く耳を持たなそうですが、それは偏見なのでしょう。基本的に自国に利益をもたらすことに対しては、企業側の要望も聞くというスタンスではあると思います。しかし、知識がない私としては、タイの軍事政権も民主主義政権とほとんど変わらないように感じました。

Published 2月 24th, 2016 by

日本に訪問中のタイのソムキット副首相は11月24日に新聞社らの取材に応じました。

副首相はTPPへの積極的参加を検討する旨を発表しました。ソムキット氏は、2001年からの6年間でも副首相等の役を歴任していて、日タイ経済連携協定の交渉にも携わった経験があります。

その日タイ協定のようにTPPにも期待していて、TPPはタイの貿易や投資にとって利益になるという見方をしています。大筋合意しているTPPの参加国は、ASEANの主要国家が多いため、同じく主要国の一つであるタイがその国際的な流れの中で、取り残されることを避けたという形だと思います。

TPPへの参加は賛否両論あり、その正否の判断は難しいところですが、TPPの経済効果は大きいと言われる中、タイのTPP参加への積極的な行動は、TPP参加を表明している日本にとって、大きな影響を与えることでしょう。

ソムキット氏は、新産業育成のためのクラスター制度の説明等も日本企業に向けて行い、その他、タイの経済産業発展のための日本との様々な協力関係を目指した交渉等を行った模様です。

日本で就労することは、日本企業から給料を得ているわけです。ですので、日本のタイとの経済協力関係の発展のための努力は、日本の企業で働く国民にとっても、無関係なことではないと思います。

タイ人労働者の獲得

11月のニュースで、人材紹介会社であるJACリクルートメントがタイの労働市場の動向をまとめたという内容が書かれていました。

それによると、日系企業の給与の水準は、欧米系の企業と比較すると約2割低く、タイ現地においては、高給な欧米系の会社や地元の会社に人材が移ってしまうと言われています。

タイは日本企業にとっての東南アジアの中核の拠点でもあります。そのため、日本企業にとって、タイ現地の人材は重要なため、将来的には人材の奪い合いが起こると懸念されているようです。

タイの就労者も給料の高さで仕事を選択するのは当然のことです。

現在、欧米や現地の企業よりも日系企業の方が給与水準が低いといわけですが、人材の奪い合いのためには、給与水準を上げる競走に参戦しなければならないということになります。

日本の企業は、人件費を減らすために、東南アジア等の新興国に事業を拡大して、現地の工場で生産して、利益を上げて来ていたのが、昨今までのことでした。

しかし、今後は東南アジアで人件費を減らすということが難しくなりそうです。ですので、個人的には、無人化のためのテクノロジーを得た企業が今後勝ち残るのではないかと思います。

日本人労働者でタイを考えている方は、タイ転職と働き方もチェックしてください。

Published 1月 25th, 2016 by

9月28日、日本タイ両政府は、タイの産業高度化のための共同政策提言書に調印しました。タイには日本の自動車メーカーが数多く進出していますが、それを足掛かりに自動車産業が中心となって産業高度化を目指すということです。第一歩として、日本はタイに自動車テストコースの設置を支援することを約束し、すでにタイの政府関係者を招いて日産自動車の施設を視察してもらったようです。

今までも、自動車生産のためにタイに拠点を構える自動車メーカーは多かったのですが、環境が整っていない部分もあり、製品開発での面では不十分なところもありました。それを、ハイブリッド車や電気自動車といった次世代省エネルギー製品開発の中心地として発展させ、タイ全体の産業高度化を図ることになりました。そのための、税制優遇、人材育成目的のビザの発給、さまざまな手続きの簡素化といった具体的な政策が、すでにまとめられています。

タイには自動車メーカーのみならず、多くの電子メーカーも進出しており、HDDの製造地として世界的にも有名です。温和な国民性と充実したインフラで、日本人が事業を展開しやすいことでお馴染みのタイですが、今後は税金が優遇され、さらなる進出と交流が期待できると思います。

日タイイベントにソムキット副首相が出席、日系企業のタイ進出を呼びかける

タイ工業省が所管する公益法人「お互いフォーラム」は、9月22日、バンコクで「お互いコンクレーブinバンコク」というビジネス形成を目的とした国際会議を開催しました。お互いフォーラムとは、日本・タイ両国の中小企業同士の連携を強化することを目指す公益法人で、2011年の東日本大震災とタイ大洪水をきっかけに発足されたものです。

会議初日には、当初出席の予定があったプラユット暫定首相の出席が叶わず、経済担当のソムキット副首相が代役として出席しました。日本からは、佐渡島志郎駐タイ大使が出席したほか、約500人の在タイ日本人が参加しました。

ソムキット副首相は、1970年代から数多くの日系企業がタイに進出してきた歴史を振り返り、「これまでに2度、日系企業進出の大きな波があったが、これから3回目の波が訪れるだろう」と述べました。そのために、タイ政府としては、従来の労働集約型の政策から、イノベーション関連の投資優遇策に転換していくつもりであるとも明かしました。また、今後は優秀な研究者の誘致のため、税制の優遇や永住権の付与なども検討しているということです。

ここ数年の政情不安で、タイ進出をためらう日系企業もあったとは思いますが、これを機に状況が改善することを願います。
そして労働者の雇用も増えるはずですから日本からタイへ向かって働きたい人にはチャンスとなるでしょう。タイへの転職の記事もご覧ください。