首相失職も、日系企業や産業界にはさほど影響なしか

タイの政治・産業界は長期化の動きを見せている政局の不安定化に振り回されている状況です。5月には首相が失職し、戒厳令が敷かれるなど深刻化が加速しています。それがさまざまな分野に影響を見せている状況です。

たとえば企業への新規投資の停滞。3月には反政府デモの影響で2億バーツもの投資案件の審査が停滞していることが明らかになりました。4月以降さらに政治の不安定化が進んでいるため、現在でもこの状況が収束できているとはとても思えず、これが企業の事業展開の大きな足かせとなってしまう可能性が出ています。とくに中小企業への影響が心配されています。

一方、政治的混乱にも関わらず産業界への影響はまだ深刻なレベルには及んでおらず、国内向けの投資は件数や金額といった規模は減るもの、高水準を維持していますし、自動車メーカーをはじめとするタイに進出している日系企業の多くも「影響は限定的」と見解を示しています。実際4月はじめに発表された2013年の自動車販売台数は減少したものの、生産台数は過去最高の水準となっています。ただ戒厳令の影響で観光業界が大打撃を受けるなど、今後混乱が拡大すればさまざまな業界で深刻な影響が現れる可能性があります。

とにもかくにも政局の混乱が収束してほしい。これが国内外を問わずタイの産業界と関わっている企業・人すべてに共通した願いでしょう。この国の歴史からして大規模な軍事衝突や死者が出るような混乱は起こらないと思いますが、深刻化する前に収束してほしいところです。