Published 12月 12th, 2014 by

10月に良い方向性を見出したタイの化粧品産業界

2014年10月、タイの新聞・バンコクポストが、タイの化粧品や美容製品産業界が好調を維持していると報じました

タイは昨年から続いた政情不安や5月の政変によって消費者の販売意欲が下がったとされていますが、国内販売が6割に対して輸出が4割ということで、

タイの消費者の購買意欲と共に、世界的なタイの化粧品や美容製品への評価という意味でも、良い形で結果が出てくる状態となりました。

タイの化粧品や美容製品の特徴としては、高品質という点の評価が高く、ジャンルとしてはスキンケア製品やヘアケア製品への注目度がアップしてきています。オーガニックコスメで有名なハーンアンドターンという世界的に知られるブランドも登場したため、タイ化粧品=自然派で肌に優しいという点でも、敏感肌や乾燥肌に悩む人たちが、「国内の化粧品がダメなら、タイの化粧品を試してみようか・・」という形でチャレンジするケースも増えてきているようです。

日本の大手メーカーの花王や、イギリスのメーカーであるユニリーバなどもタイに工場を設置しているため、タイという環境は化粧品生産の激戦区となっています。そんな地域で年平均18%以上の成長を続けているタイの化粧品は、その品質の良さが数字に表れていると言えるのではないでしょうか。

肌や髪の毛など、美容に関する悩みは女性の永遠のテーマとも言われています。コスメジプシーをし続ける女性にとって高品質の化粧品を生み出すタイの産業界の存在は注目すべきものだと思いますので、今後も期待していきたいものです。

10月にカンボジアと首相会談を行ったタイの政治

2014年10月30日、タイ軍事政権のプラユット首相とカンボジアのフン・セン首相は、カンボジアで首脳会談を行っています。

「タイでは軍の政治介入は普通のこと」とされ、プラユット首相自身も、軍事クーデターによって政権を奪取したという経緯があります。2014年5月時点でプラユット首相は陸軍司令官でしたが、当時の政府と野党民主党などの抗争を理由にクーデターを起こし、現在のタイ軍事政権を構えてしまったという経緯があるのです。

タイとカンボジアには2008年からプレアビヒア寺院に対する国境紛争があり、現在もその緊張関係は続いています。国際司法裁判所の判決が、両軍の撤退を命じていますが、今後の関係性という意味でも、世界中がタイとカンボジアの動きに注目しているのです。

プレアビヒア遺跡はユネスコの世界遺産委員会に申請されるという形でも、世界中の人たちに知られる素晴らしい存在となりますが、そんな聖地を巡って行われているタイとカンボジアの関係は、死傷者が出るほどの紛争となっており、平和の象徴である寺院が戦場となっているという点でも、世界平和という側面で大きな問題のひとつと言えるでしょう。

軍政を基本とするタイは、今後も何らかのトラブルが起これば軍事力を駆使した主張をすると思われるのですが、今回の首脳会談などを経て、タイとカンボジアという2国がいがみ合わない関係を構築できることを願います。世界平和の象徴とも言える寺院を奪い合うのではなく、互いにその存在を大事にするような国になって欲しいと期待しています。

Published 11月 19th, 2014 by

タイは政治の混乱が大きな懸念材料となっています。「微笑みの国」とも呼ばれ、穏やかな国民性で知られるタイだけに今回の政治の混乱はかなり驚きでした。一方では流血の惨事などが起こっておらず、いかにもこの国らしいという感じもします。ただこの政治の混乱が経済にも悪影響を及ぼしているのは間違いないところで、先の洪水被害とともにできるだけ早く収集し、安定を図ることが大事なのでしょう。

9月にはこれといった政治関連のニュースはありませんでしたが、NCPO、暫定内閣、NLAによる政治状況は軍が掌握している状況で今後どのような状況へと展開していくのか、もっといえば「転んでいくのか」不透明な面もあります。このまま民主化への道を行くのか、軍の独裁が進んで再び混乱が起こるのか、見逃せないところです。この点に関しては伝統的な支配層と経済発展によって力をつけてきた新興層との間の対立もあるようなので難しいところですね。

国際関係に関するニュースでは8月になりますがメコン産業政府対話で日本政府がメコン川流域における経済産業開発イニシアチブ「メコン産業開発ビジョン」が提案されたニュースがありました。これはタイだけでなくカンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム諸国も関わっているだけに国際関係にも影響を及ぼします。中国リスクの増大から東南アジアの比重が増している日本だけに、タイをはじめとした東南アジア諸国との政治的な関係強化も大事になってきそうです。

タイの産業界に関しては政治の混乱の影響を思いきり受けてしまっているような印象を受けます。ただクーデターが起こった当初に比べるとかなり状況は改善されているようです。

9月はGDP成長において明るいニュースが

9月始めには第2四半期の実質GDP成長率が発表されました。それによると前年同期比で0.4パーセントの増加。わずかな増加ですが、クーデターが発生して以降低迷がずっと続いていたため増加に転じたことは非常に明るいニュースといえます。ただその一方で世界経済の停滞の影響を受けて2014年の実質GDP成長率の見通しを1.5~2.0パーセントへと下方修正しました。正直な話この数字でも達成できるのかちょっと怪しいと思っているのですが、それも政治がどれだけ安定するか、消費者のマインドがどれだけ変化するかにかかっているのでしょうね。8月には上半期の輸出額も発表されましたが、前年同期比0.4パーセント減と今ひとつの結果でした。

日本とのつながりでは下旬に山際経済産業副大臣がタイを訪問して副首相や商務副大臣と会談したニュースがあります。この会談では日本とタイが酸化する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の早期妥結における関係強化などが確認されました。TPPとは別にこうした東南アジア諸国との関係強化も日本にとっては重要なポイントとなるだけにうまく話が進んで欲しいものだと思います。

このようにタイの産業界は政治の混迷の影響から少しずつ回復しつつある一方、世界経済の低迷の影響を受けている状況です。国際関係の中で信頼回復や関係強化をどれだけうまくやっていけるかが景気回復の鍵となるのではないでしょうか。

Published 9月 30th, 2014 by

タイの産業界にとって明るい兆しが見えてきたのでしょうか。8月に発表された情報によりますと、タイでは軍事クーデターによる政治混乱がおさまった影響で、第2四半期のGDPは前期比0.9%となり、第1四半期の1.9%減少からプラスに転じたことが判明しました。

2014年初頭から政治混乱が続いていたものの、ここにきてようやく安定の兆しが見えてきたのだと思います。ただし今後もマイナスに転じる懸念材料が残っているため、楽観視はできない状況です。

タイの経済を持続可能なものへとするには、もう少し時間がかかると思います。広範囲に及んで景気回復の材料となるものがなく、また政治で混乱が続けばマイナスへと転じる可能性も残されています。

家計支出は増加しましたが、家計の債務が高水準で今後の大幅な回復が見込めないとの見方もあります。特に自動車が前年比30%減となった影響が大きくなっています。タイの産業界はまだ綱渡り状態で、GDPの1割を占める観光業など幅広い分野での回復が必要のようです。

日系企業はこれをどう見るか

このような政治状況で確かにタイへ渡航するビジネスマンもタイで産業を営む日系企業にも影響がありましたが、それでも根強くタイで働きたい、事業を継続したいという声が多い様子です。
thaikyuujin201407

これは検索エンジンのトレンドを表したグラフを抽出したものです。月ごとに上下はありますが2014年の状況を見ても前年に引き続き需要があることを表しています。日本人的にはあまりこの問題を大きく捉えていないのかもしれませんね。

Published 9月 27th, 2014 by

さまざまな面に影響を与えている現在のタイの政治情勢ですが、8月21日、タイの国民憲法議会はプラユット・チャンオーチャー陸軍司令官を暫定首相とすることを発表しました。

現在のタイの政治は軍政下にあり、戒厳令が敷かれているなど混乱しています。

同氏がタイの暫定首相に任命されたことで、この政治情勢を打破することができるのか、

世界中から注目が集まっています。果たしてどんな結果になるのでしょうか。

軍政トップの首相指名は、タイの軍による統治を確固たるものにしようとする思惑を見て取ることができます。

欧米各国はタイでの民主主義の回復を政治レベルで呼びかけてはいるものの、2015年10月までは総選挙を実施しない方針としています。

新しい暫定首相はタクシン元首相の政敵とも言われており、今後タイの政策がどのようになっていくのか目が離せません。

現在タイは観光客数も落ち込んでいますので、これで情勢が安定し、観光客数が回復することを祈るばかりです。

日本人にも無関係ではない

以前からタイのクーデターニュースには注目していますが、日本人にとっても遠い外国の話、ではありませんよ。

タイの政治・経済の混乱はGDPや東アジアにも影響を及ぼすと予想していますし、日本企業も多数タイに進出しています。日本人のサラリーマンもタイで働いてる人もいるんですから、まったく知らんぷりはできないと思います。

いま混乱を極めるタイにおいて、それでもなお、日本からタイに出て働きたいと勇気ある英断をしようとするビジネスマンも多く、いい会社があれば就職したいという中途の技術者も少なくありません。

様々な思惑や夢・希望があるんでしょうけど、よく政情を見ながら行動するようにしてください。JETROや人材会社のアドバイスなども取り入れながら決断していきましょう!

Published 9月 17th, 2014 by

世界的な観光地のひとつとして知られているタイの首都、バンコク。そのバンコクを訪問する外国人旅行者の数が、2014年に入って激減していることが7月20日に明らかとなりました。

米旅行誌の人気観光都市ランキングでは4年間トップを守ってきたバンコクでしたが、2014年にはトップ10の圏外に思わぬ転落。度重なるデモやクーデターによる政情不安、夜間外出禁止令の影響もあり、主要産業である観光業界に暗い影を落としています。

特にアジアからの旅行者の減少がひどく、5月下旬に起こったクーデター直後の6月には、日本人旅行者が約6千人と、前年同月比7割減にまで落ち込んでいます。

中国が7割減、そしてマレーシアや香港ではなんと9割減。産業界にも心配する声が広がっています。美しい自然と神秘的な遺跡に彩られたタイの治安が一日も早く安定することを願っています。

Published 9月 5th, 2014 by

政治的な流動状態の続いているタイで、7月31日、タイ軍事政権・国家平和秩序評議会(NCPO)は暫定憲法における立法機関となる国民立法議会の議員200人を選定し、プミポン国王から承認を得ました。

200人のうちの105人が現役あるいは退役した軍人で、民政移管までの体制を軍が主導する形が鮮明となりました。首相にはプラユット氏が選ばれることが有力となっており、主要な閣僚にも軍人が任命される見通しとなっています。

暫定憲法は7月22日に発効、タイ国民の代表となる民間、公共各界の知識・経験の豊富な人材から立法議会の議員を選ぶとしていますが、現実には軍人が中心となりました。

これまでのタイの歴史からしても、軍の主導体制が明確になった今回の動きは、かなり特殊との見方が多くなっています。強力な指導力を正しく使いながら、タイ社会を望ましい方向に導いてほしいものです。

Published 8月 29th, 2014 by

タイの産業界では6月に発生した軍事クーデターによる影響が発生しています。タイの産業界を支えている主要な労働者であるカンボジア人がクーデター後に相次いで出国し、6月19日の段階ですでに22万人もの出国が確認されています。大量出国の背景にはタイの新たな軍事政権が不法労働者の逮捕や国外退去処分を行なうという発表を行ったことにあり、この影響を避けるために多くのカンボジア人が出国していると見られています。

この状況に対応するため、タイの外務省高官とカンボジアの駐タイ大使との間で協議が行われ、カンボジア人労働者の間に広まっている不安を解消し、お互いが協力できる環境を今後も継続していくことを確認しています。カンボジア内務省としては今回の労働力流出問題の原因はカンボジアではなくタイ側の問題であるとしており、クーデターを原因として両国が共に経済的な問題を抱えることになるとの批判を行いました。

タイの軍事政権の政治手腕が今後、タイとカンボジアの経済問題をどのように解決していくのかは東南アジア全体の情勢にも影響を与えることが考えられるため、つぶさに影響を監視する必要があるでしょう。タイの今後を大きく揺るがす問題だと思います。

Published 6月 30th, 2014 by

タイの政治・産業界は長期化の動きを見せている政局の不安定化に振り回されている状況です。5月には首相が失職し、戒厳令が敷かれるなど深刻化が加速しています。それがさまざまな分野に影響を見せている状況です。

たとえば企業への新規投資の停滞。3月には反政府デモの影響で2億バーツもの投資案件の審査が停滞していることが明らかになりました。4月以降さらに政治の不安定化が進んでいるため、現在でもこの状況が収束できているとはとても思えず、これが企業の事業展開の大きな足かせとなってしまう可能性が出ています。とくに中小企業への影響が心配されています。

一方、政治的混乱にも関わらず産業界への影響はまだ深刻なレベルには及んでおらず、国内向けの投資は件数や金額といった規模は減るもの、高水準を維持していますし、自動車メーカーをはじめとするタイに進出している日系企業の多くも「影響は限定的」と見解を示しています。実際4月はじめに発表された2013年の自動車販売台数は減少したものの、生産台数は過去最高の水準となっています。ただ戒厳令の影響で観光業界が大打撃を受けるなど、今後混乱が拡大すればさまざまな業界で深刻な影響が現れる可能性があります。

とにもかくにも政局の混乱が収束してほしい。これが国内外を問わずタイの産業界と関わっている企業・人すべてに共通した願いでしょう。この国の歴史からして大規模な軍事衝突や死者が出るような混乱は起こらないと思いますが、深刻化する前に収束してほしいところです。

Published 5月 31st, 2014 by

タイは現在戒厳令が敷かれるなど政治的に不安定な状況が続いています。国民や外国人観光客に危険が及ぶような状況ではないものの、やはり経済には大きなマイナスとなっており、とくに観光業が大打撃を受けている状況です。とくに戒厳令によるトラブル発生は旅行保険の適用外となっているため、海外からの観光客が激減している状況です。

そんな状況のため、貿易も不振、2014年1~3月期の貿易額は輸出入ともに大幅な減額、輸入は15.4パーセント、輸出は1.0パーセントのそれぞれ減少となっています。不安定な経済状況で国内経済の縮小化が進んでいる中、さらに輸出業まで打撃を受けるとなると景気の不安定がますます進むのではないかと不安視されています。なお、タイには日系企業も数多く進出していますが、トヨタやホンダが夜間操業を停止するなど早くも影響を見せて始めています。2013年第四半期のGDP成長率も0.6パーセントと大幅な原則を見せており、今後はマイナス成長の可能性もあるのではないかとも懸念されています。

こうした不安定な状況のきっかけともいえる政治の混乱は5月はじめのインラック首相の失職で一気に拡大した印象もありますが、それがきっかけに急速に拡大した戒厳令などの深刻な状況はまだ収束の動きを見せておらず、それまでは産業界も対策を採るのが難しい状況です。日本経済への影響も少なくないだけに、今後の状況を中止したいところです。現在のところ、政治の混乱の日本への影響は限定的といわれていますが、長期化すればそういうわけにもいかなくなるでしょう。早期の収束を期待したいところです。